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日記


by JF1EBPKH
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フィレンツェ:スペーコラ博物館

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正式名称:フィレンツェ大学付属自然史博物館・別館動物解剖学資料館。俗称、人間解剖蝋人形館。あるガイドは、標本オタク館とも言ってます。18世紀末の創設。メディチ家からロートリンゲン家に引き継がれ、当時は写真はまだ発明されてなかったので、絵や版画ではない病理学の標本として蝋細工で人体を解剖したおびただしい標本を作ったわけです。しかし、これらの標本は美術作品といってもよいくらい美しく、中でも3体の美女の蝋人形は官能的な表情作品としても好事家には有名です。
フィレンツェ:スペーコラ博物館_e0116694_22292853.jpg  通常の観光ではまず行かないところなので、前々から行ってみたかったところでした。フィレンツェ中央駅から歩いて15分ほど。アルノ河を渡り、左手に壮大なピッティ宮殿を見て100m、スペッタ・コロンダ博物館があります。入口には‘トリチェリの原理’を発見したガリレオ晩年の弟子トリチェリの彫像があります。元は科学博物館(スペコラとは宇宙のこと)でした。
   入場料を払って階段を上っていくと、まず昆虫の標本。蝶、甲虫からはじまり、鳥・鳥・鳥、魚・魚・魚、動物・動物、動物のおびただしい標本。よくぞ集めたものです。じっくり見たいところですが、どんどんとばしていかないとヒトのところへたどりつけません。フィレンツェ:スペーコラ博物館_e0116694_2354542.jpg眼、耳、鼻、口などの器官。頭、腕、足などの部位。骨格、神経系、循環器系、筋・筋肉等々。驚くべき標本です。すべて蝋細工の作り物です。色彩は言うにおよばず、血管や臓器の感触まで感じられます。学校の人体模型など問題ではありません。目玉男の親玉のような目。巨大な三半規管。病理学の教科書とはいえ、その精巧さには驚かされます。ヨーロッパで蝋人形館はあちことにありますが、こういった歴史があるからでしょう。日本の食品サンプル顔負けです。
フィレンツェ:スペーコラ博物館_e0116694_23182768.jpg

そしてようやく3人の美女。3人とも全裸のあられもない姿でハラワタをさらけ出していますが、「ねぇ、ねぇ、私のハラワタ見て、見て」とばかり、手の指は髪の毛を巻いて、うっとりと恍惚的表情さえ感じさせます。これはもう芸術作品です。その表情を写真でお見せしたいのですが、ガラスが反射してうまく撮れません(もとより写真は禁止なのですが)。7

  最後は別棟の鉱物標本です。しかし、展示の仕方が見世物的です。今回はクリスタル系の企画展だったのですが、大きな結晶系ばかりの展示です。綺麗ですが面白みはありません。
フィレンツェ:スペーコラ博物館_e0116694_23493072.jpg
出口でお土産用の資料を売っていましたので、自然銅の小さな結晶をで3つほど(1個10ユーロほど)買いました。  
時間があれば皆さま、是非一度お訪ねくださいませ。これでもか、に圧倒されます。
by jf1ebpkh | 2010-01-26 22:29 | | Comments(0)