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日記


by JF1EBPKH
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私の本棚

   ここのところ、連れ合いの読み終えた時代小説ばかり読んでいます。どうせフィクションなのだからという思いですが、けっこう読ませます。特に、山本一力さんの「損料屋喜八郎始始末控え」(文春文庫)とか、「大君の通貨」や「愚直の宰相 堀田正睦」を書いた佐藤雅美さんの「恵比寿屋喜兵衛手控え」(文春文庫)、上田秀人「お髷番承り候」(徳間文庫)などなど。ただし、一力さんがあとがきでこころざしに満ちた作品と書いてはいますが、新人賞を逃した「大川わたり」(祥伝社文庫)は、最後が荒唐無稽ぽくなってしまい、伏線を入れすぎてグチャグチャになってしまった感じがしました。中盤までは、どうなるんだろうとワクワクさせられましたが、最後が残念無念。
  時代小説は、言葉遣いや時代考証がウソっぽいと読む気が萎えてしまいます。お芝居にも言えますが、三田村鳶魚翁は時代考証がなっていないと、その作家にそっぽを向いたようです。それも無理ない話です。でも、時代考証に100%忠実でなくても、それっぽい雰囲気であれば、フィクションですから許容されると思います。武家や職人、大店の手代、あるじの言葉遣いなどから、過去にあっただろうと思わせる時代に誘ってくれます。それが時代小説の一番いいところかな。

損料屋喜八郎始末控え (文春文庫)

山本 一力 / 文藝春秋

恵比寿屋喜兵衛手控え (講談社文庫)

佐藤 雅美 / 講談社

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赤絵の桜―損料屋喜八郎始末控え (文春文庫)

山本 一力 / 文藝春秋


by jf1ebpkh | 2011-05-17 22:38 | | Comments(0)