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私の本棚98    昭和史

「文芸春秋」にみる昭和史〈第1巻〉

文芸春秋(編集)/文藝春秋

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 先月から昭和史を復習しようと、『「文芸春秋」にみる昭和史』文春文庫、全五巻、『完本・太平洋戦争』文春文庫、全4巻を読み始めました。今さらですが、上田秀人さんの時代小説がなかなか上梓されないので(各版元の連続物が3編+読み切り)、その隙間の読書にしようということです。ならば岩波の『講座 日本史』でも読めばいいじゃないかと言われそうですが、元日本風俗史学会の会員としては、稗史(はいし、またはひし)と呼ばれる俗世の伝聞の方が面白いのです。
 昭和史については、かってテレビ東京がまだ東京12チャンネンルといっていた頃、三国一郎さんが聞き手となって、その頃まだご存命の方々に語らせたドキュメンタリー番組『私の昭和史』があり(4チャンネルにもこの番組以前に同様のものがありました)、それは約十年続いて、1969年『証言・私の昭和史』全6巻になっています。これが旺文社文庫になって、先年廃棄した文庫本の山にも入れず今だに私の書棚にあるのですが、歴史の現場にいた人々の実談ですから、正史には出てこない裏話や秘話が語られています。
  上記の2編も同様ですが、戦前の「文芸春秋」に掲載されたものですから、第一巻だけを見ても、河本大作"私が張作霖を殺した"とか、"血盟団秘話"井上日召とか、昭和史の重大事件の当事者(主犯)が寄稿しているのです。その他、山本五十六、真崎甚三郎、宇垣一成などの軍人、松岡洋右、大島浩など開戦前の重要な外交官も寄稿しています。歴史に自分がどのように描かれるか。後世の人が自分をどのように評価するか、を意識して書いているのは当然のことでしょうが、本人の口から述べられている事柄です。今では、第一級の資料と言えるものです。

完本・太平洋戦争〈1〉 (文春文庫)

文芸春秋/文藝春秋

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  現在、読売新聞に実証史学者秦郁彦氏が《時代の証言者》というコラムを連載しております。財務官僚から、歴史学者へのかかわり方を日経の『私の履歴書』風に綴っておりますが、後世になってから歴史は評価されるもの。その時代の風、その時代の潮は真っただ中にあった人には見えないものだったでしょう。後世の我々は、その時代の雰囲気を知るには、その時代の人々が残したものの多くに触れることしか出来ません。でも、触れるものがあればこそそれが出来るというものです。

証言・私の昭和史 (6) (旺文社文庫)

テレビ東京/旺文社

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by JF1EBPKH | 2017-04-05 18:44 | | Comments(0)